大人の世界から覗いたこっち側
今だから正直に告白できるが、私は10代のころ30才の男性と付き合っていた。
東京在住、京大出身のインテリサブカル男子で当時はニートだった。
彼はニートだったので時間があり、
たくさんの音楽を知っていて、音楽マニアの一面もあり
たくさんのアーティストを教えてくれた。
そのひとつが”Underworld”だった。
当時わたしはPerfumeとかCapsuleが好きだったんだけど、
テクノポップが好きならこういう海外のビッグアーティストも聴いてみなさいと
薦めてくれたのだった。
彼はしばしばそういう音楽の薦め方をしてくれて、
私がJ-POPを聴いているとあからさまに良い顔をしない時もあり
時々「いやちょっと鬱陶しいな…好きなもの聴いてんだからほっといてよぉ…」と思ったり、喧嘩になることも多々あったけど、
それでもUnderworldは胸のすくような気持ちになれて、好きだったのだ。
今日の左ききのエレン
話は変わるけれど、私がとても大好きな漫画がある。
それは「左ききのエレン」で
cakesというWebマガジンのようなサイトで連載し、
原作が一旦完結した後、作画の方がついて今はジャンププラスというアプリで連載中。
単行本も2巻まで出版されている。
時間が経つごとにファンもめちゃくちゃ増えていて
今まさにノッている、「旬」の漫画だ。
私はこの漫画に特別な思い入れがある。
人生を変えてくれた漫画といっても差支えないからだ。(長くなるのでこの話はまた今度します)
【おすすめマンガ紹介】
— Tapioca Milk Records@おすすめ台湾音楽情報発信中 (@Tapitea_rec) 2018年3月7日
昨日もご紹介させていただいた、
当ブログ激推しマンガの #左ききのエレン の新刊。
近所の本屋さんで見かけたので
5冊ほどまとめ買いしてしまいました(≧∇≦)b
ついでに、1冊だけ在庫があった1巻も
買ってしまいました(≧∇≦)b pic.twitter.com/zsqpXJAkHD
#左ききのエレン は、もともと、cakesというWebマガジン?のようなサイトで連載をしていたんです。
— Tapioca Milk Records@おすすめ台湾音楽情報発信中 (@Tapitea_rec) 2018年3月7日
当初は原作者のかっぴーさんが作画もお話も両方担当していたんだけど、
ジャンププラスに移行してnifuniさんという素敵な作画の方がついて、めちゃ進化しててわぁぁぁーってなるんです…。(続く)
このくだりが、音楽で言うところのインディーズからメジャーに行った、っていう感覚もありつつ、メジャーだからできることをやってる上で全然インディーズ感を失っていないというか、インディーズ感もすごくて、本当に!この前例がない感じが好きで5冊も買ってしまった次第です…#左ききのエレン
— Tapioca Milk Records@おすすめ台湾音楽情報発信中 (@Tapitea_rec) 2018年3月7日
私は音楽を聴くのが大好きで、
— Tapioca Milk Records@おすすめ台湾音楽情報発信中 (@Tapitea_rec) 2018年3月7日
音楽のことを考えてる時間がすごく長いのですけれど、
その中で追ってる漫画の連載が3作品だけあって。
そのうちの1つが#左ききのエレン なんです。
ですから、最新刊が欲しい方がいらしたら差し上げたいくらいです…!
ずいぶん熱狂的なファンだなぁこの人…(私のツイートです。)
どれくらい好きかっていうとファンレターをブログに書いてしまうくらいだ。
(こちらはメインブログの記事)
かっぴーさんへ - 珍奶茶唱片 -Tapioca Milk Records-
さて、この作品で描かれる全てのキャラクターがそれぞれ魅力的でいとおしいんだけど、
主人公は2人で、
漫画のタイトルにもなっている「天才アーティスト 山岸エレン」と
彼女の永遠のライバル「広告代理店勤務の凡才 朝倉光一」の人生が交差していく物語だ。
(1話をこちらからお楽しみいただけます。)
shonenjumpplus.com
今日更新されたばかりの22話は、大きく分けて二部構成。
天才「エレン」ではなく、凡才「光一」側の物語。
(22話はこちらからお楽しみいただけます。)
導入部分は原作でも触れられていたシーンで、
勤務先の広告代理店の飲み会で自分自身の仕事や成長について
ぼやく光一と、彼の同期ユウコのやりとり。
その後は広告代理店の社内へ場面転換。
これは原作版では描かれなかったシーンで、彼の上司であり、
すばらしいクリエイターでもあり、会社員としてのプレゼン力、政治力にも長けているスーパークリエイター「神谷雄介」と
その上司である怪物クリエイター、「柳」の会話だ。
元、上司とはいえ、独立を決めた神谷は
基本的に殴り込みに行ってますくらいの勢いで柳と対峙している。
柳「あーそうか・・・やり残した仕事があったか・・・
そしてそのやり残した仕事は結局 完遂できてはおらん」
神谷「いやしつけぇな やり残した仕事なんてオレには―――」
柳「朝倉光一」
ここで神谷の表情は一変する。
私の記憶が確かなら、神谷雄介は確か原作で、「いつ独立するんだ?もうそろそろ良いだろう?」っていう独立仲間の問いに対し、
「俺にも仁義ってものが」と濁す場面があったと思う。
この「仁義」っていうのは、「育ててくれた上司の顔を立てるためのタイミングをぎりぎりまで計っている」ということだと捉えていたんだけど、
実際は朝倉光一の教育、という一面もあったのかもしれない。
後輩を育てることは、会社員としてすごく重要なことだから。そんなこと、神谷は百も承知だったに違いないから。
そして、確かめようもないけれど、俺なら朝倉光一をちゃんと育てられるっていうプライドもあったのかもしれない。
朝倉光一は教育しきれなかったけど、
同じ目線、同じ魂を持った仲間と良いものを作ることを選ぶ。
それは、自分自身の会社員としての限界に見切りをちゃんとつけ、
クリエイターとして走り続ける孤高さを選んだということなんだと思う。
私は22話を読んで、原作のスキマ回収がすごくうれしかった。
あぁ、これでまた物語が一つ充実したーって思って。理解を深められたのがとても嬉しかった。
そして読み終わると同時に冒頭でお話させていただいた彼の記憶が
Underworldの音楽とともに一気に流れ込んできた。
大人の世界から見たこっち側。
左ききのエレンみたいにきれいなストーリーではないけれど、
あの時音楽を教えてくれた彼は、J-POPやJ-ROCKばかりを聴いていた
私の耳を教育したくて仕方なかったのかもしれない。
もう、彼とは一切連絡を取っていないけれど
もし伝えられることがあるとしたら
私は私なりのやりかたで、音楽を聴いているよ。
毎日とても楽しいよ。と言いたい。
私はUnderworldを聴きながらもう一度左ききのエレン22話を読んだ。
私の中でそれはとても相乗効果があって
物語の疾走感が頭の中で倍になり
不夜城の兵隊編もとても楽しみになった。
私はこれからも音楽を聴いて生きていこうと思う。