Tapioca Music

Tapioca Milk Recordsの筆者が、あなたとわたしの音楽を言葉で彩るブログです。

いきものがかりの聴き方、ファン歴数年の父の衝撃的な一言。(いきものがかり/ブルーバードに寄せて)

「いきものがかり」というアーティストがいる。

 

これまた、私が魅力を言い出さなくていいくらい有名で、ファンが多いアーティストだ。

まちがいなく、2000年代を代表するJ-POPのアーティストと言って差し支えないだろう。 

 

しかし、実を言うと、私は少し前までいきものがかりが苦手だった。

彼らになんの恨みもないし、嫌な思い出があるわけではない。

 

ただただ、いきものがかりをどうやって聴けばいいのかわからなかった。 

 

 

Ikimonogakari Blue Bird 「ブルーバード いきものがかり」

 

www.youtube.com

 

一方、私の父はいきものがかりの数年来のファンであり、

 ドライブ中にかけるCDはいきものがかりのアルバム、

テレビにいきものがかりが出演すると「いきものがかりちゃんだ~♪」とはしゃいでいるのだった。

 

そんな父の熱量に耐えられなくなって、ある日ドライブ中にこんなお願いをした。

 

私「お父さん、悪いんだけど、”いきものがかりちゃん”をドライブ中にかけるのをやめてほしい。」

 

父「どうして?」

 

私「お父さんの好きなものを否定するわけじゃない。

  でも、聴き方がわからないんだ。

  音楽ファンにとって、聴き方がわからないものが、逃げ場のないドライブ中延々と流れているのは、すごくツライことなんだよ。

  本当にごめん。でもわかってほしい。」

 

しばらく無言の時間が流れた。

 

その後、父が放った衝撃的な一言を、今でも覚えている。

 

「いきものがかりの良さはね、サウンドなんだよ。」

 

え?^-^

 

「僕は、いきものがかりの歌詞を聴いていない。

 むしろ、すべてラーララ ラーララで良い。」

 

ん?^-^ 

 

 

私は、自分が音楽リスナーとして未熟であることを反省し

父の言葉を胸に、いきものがかりのサウンドにもう一度ちゃんと耳を澄ませた。

 

そこには、中学校まで私の耳を育ててくれた、「J-POP」がすべて詰まっていた。

ボーカルは完璧にチューニングされた楽器として機能していた。

 

歌詞は必要ない。すべてラーララ ラーララで良い。

 

それってどうなんだろうと疑問を持つファンもいると思う。

でも、私は父の聴き方を肯定したい。

 

私はこれからも音楽を聴いて生きていこうと思う。